浮き指とは
浮き指とは、足指が地面に接していない状態のことをいいます。人間の足指は、左右に10本ありそれぞれが地面に接していることが大切です。立った状態で体の重心を踵に移動させると足指が地面から離れるのが分かります。それが浮き指の状態で、体の重心の位置が踵側に移ってしまっている状態とも言えます。大人だけではなく、小児にも増えており小学校卒業時には、8割の児童にこの浮き指が見られるとの調査報告もあります。
浮き指の何が悪いのか
では、なぜ浮き指は悪いのでしょうか。足、脚は巨大な筋肉が付いているので、少しのことでは疲れたり、バランスが悪くなったりしません。これが浮き指の問題を隠してしまっています。浮き指は、体のバランスを崩してしまいます。
歴史的には、前足部にあったヒトの体の重心は、歴史が下るにつれ徐々に踵側に移ってきて、一説には平安から江戸を境として(かなりの時代の幅がありますが)、中央部から踵の方へ近づいていったと言われています。そして現代ではより踵の方へ移ってきています。そうすると重心がどんどん後ろに移ってきて、あと数十年もすると立てなくなってしまうのじゃないかと考えている研究者もいるほどです。
浮き指は、足指が使えていない、使っていない証拠でもあります。手の指が使えないと日常生活に支障が出るように、足指も使えないと体を支えることが出来ず、下半身に無理が生じてしまいます。
浮き指を改善するために
踵重心を治すために、大股歩きを止めて前足部を使って歩けるようにします。大股歩きは、関節の可動域が拡がり筋力が付くと言われていますが、足指を使わずとも歩けてしまうため、足指への意識が薄くなりがちです。
試しにドスドスと音がしないように小股で歩いてみて下さい。着物を着ているような感じであるくと、最後に足指を蹴り出して歩いていることが分かると思います。ここに気を付けて歩けるようになると浮き指が改善していきます。
踵重心ではなく、出来るだけ足の真ん中に重心を持ってくるように心がけることも大切です。もちろん足に合わない靴や靴下、間違ったはき方も浮き指の原因になりますから注意が必要です。